五年連続で出る大会に今年も顔を出すわけだが、如何せん今年はいつもとは違う。


いつもは団体優勝する為に自分がゴリゴリ練習して仕上げていくものだが、三時間練習に顔を出してもちゃんと打つのは初めの一時間くらい、残りは全て指導。

初めは球出し、技術指導に終わっていた指導も、気付けば主将ポジかというくらいに全体に、かつ個々に練習内容と注意点を指示し、自分が好きな卓球を練習させていた。なんかごめんなさい。



ある程度しか教えないから教えた子が負けてしまってもまあしょうがないかな、と思うのがこれまでだったが、今回に限っては細部に渡って教えたし、これまで研究してきた誰にでも刺さるパターンをひたすらにやり込ませたのもあってか、これで何もできずに負けたらどうしよう、というかとてつもなく悲しい・・・と思えるくらい


部員全員がこれほどまでに打ちこむ練習をしてミスを減らし、サーブレシーブの対応カードも持った状態で試合に挑めるのは初めてなんじゃないか。

もうこれで惨敗者続出だったら、ちょっと考えなきゃな。



話しは変わって
試合前の練習ともなれば基礎の確認とかサーブレシーブとかなんだろうが、なんといってもやり込むべきは切れたサーブの確認(サーブ側もレシーブ側も)だろう。

ブチギレの長いやつが来た際の対処法を予め決めておかないと、試合中どんなレベルであっても容易にバグってしまう。

チキータを学んだならば長いサーブへのバックドライブ、ループドライブを学んだならば長いサーブへの楽なレシーブドライブを学ばないといけない。

昨年もダブルスで長いしゃがみ込みサーブがうまく取れず、2ゲーム相手に献上してからのスタートとなったが、苦し紛れにぐっちぃドライブをストレートにしたところ相手が全くタイミング合わず、そこからなんとか臭い展開で捲れたが、もうあんな思いはしたくないし、させたくない。

出たらかける、ことばで言えば簡単だがやり方を知らないとまず不可能。

アップダウン関わらず出たサーブを簡単にレシーブドライブする方法はある。それも力任せではなくて。

まずはこの確認を十分にした後に試合に挑みたいところ。

また、試合を一瞬で終わらせることもできるのが長いブチギレサーブのいいところ。

トーナメント試合においては頑張ればいいってもんじゃない。疲れずに勝ってこその側面もあるし、ストレスをかけたもん勝ちのところもある。
長いサーブは出すにも受けるにも重要である。




(私が勝手に思っている)今年のうちの大学の表テーマは「高速卓球」、裏テーマは「昭和卓球」

昭和卓球はダブルミーニングであるが、その双方に十分にリスペクトした仕上がりとなった。

難度の高い技術を要すオシャレプレーがメインの高速卓球と、地道なメンタルを要す根性卓球、この二つを基軸にしてここ数か月育ててきたつもり。
実戦経験は全くないが、誰にも見られないからこそ対応できない展開・パターンもあるわけで、秘匿しなければ意味がない。

いや、「お初にお目にかかります、新型の私達です!過去のビデオとか情報は全く関係ありません」と北朝鮮卓球様様の情報統制が月山、蔵王によって敷かれている我が大学は、どことも交流を持つのが一苦労と言った方がいいか。


対戦相手のメタがよく行われる大会である。ただメタといってもみんな何度も見なければ癖はつかめないし、回っているだろう情報もすでに古い。

ゴリゴリに短気で教え込むのもあってか、現在進行形で進化し、行われるであろうメタに対しても練習してきた後輩たちはまさに周りからは情報皆無。

そして私がベンチに入れば、1ゲームも見れば相手の弱点なり癖など筒抜けになるときたものだ。
こうなれば後輩たちの活躍が楽しみで仕方がない。

あとは、私が選手を操縦して勝たせるか、選手たちに私が利用されて勝つのかだ。


もう勝ちたい、とっても勝ちたい。
私が勝つより後輩が勝つのを見て、私も勝ち誇りたい。私が教えた卓球で勝ちたい。

負けるにしても、多くの学生に後輩の名を覚えさせたい。

卓球の楽しさを勝負の中で教えてあげたい。
駆け引きの面白さを教えてあげたいし、読み合い展開で勝ち筋を引かせたい。負け筋しかない中でも勝負所からメンタルを崩して勝つ快感を教えてあげたい。

私が選手として試合をしてきた中で感じた卓球の面白さ全てを経験させてあげたい。




絶対に楽しい卓球をさせる、そしてそれを見て私が一番楽しむ。
もう楽しみだ。


明後日が非常に待ち遠しい。

・・・だが

その一方で大会が終わったら国家試験まで勉強漬け。



明後日よ、永遠に来るな!!!!!!