以前も同じタイトルで書いた記事
ツッツキ
大方同じような内容と思うが、昨日今日と対上のツッツキの指導し新たに気付いたことをまとめる
今回から症例レポートを意識した構成でまとめてみる。
(対象)
①昨日教えたのは中学生二人
②今日教えたのは大学生二人(一人は県32、一人は県2回戦レベル)
中学生二人の方は上回転に対してフォアツッツキと言うとイメージが何もなく、その場で実演させながら、大学生二人の方は上回転に対してツッツキのしかたを一通り知ってるもののブチ切れのポイントや関節運動をどうするかということは知らない。
(指導前)
①に関してはそもそもできない
②に関してはボールに対し内側から捉え、底を取るようなスイング。前に振ることで回転をかけようとするものの、オーバーミスをしたり、そもそも入っても回転量少なめで高いボールしか入らない。
(指導内容)
①に対してはまず実演。押さないことで安定する理由と、どうやれば押さないように振れるのかを解剖用語を用いて説明した。この時の様子は今後別に記事にする。
回内、回外(6/17訂正)運動の使い方とそのタイミングを覚えてもらった後に、感覚として擦るのではなく、ボールの後ろ~下側とボールの気持ち上からラケットを動かし、真下にスイング+回外(6/11訂正)運動でインパクトすることを指導した。すると大方安定、死んだラバーでも回転をかけられるようになった。
また、オーバーミスする際にバックスイング→打球までの時間が短すぎるためバックスイングの程度が毎度安定しないことにより、前に振る力が強くなる傾向があった。
ツッツキをするなら、バックスイングを完成させた状態で打球点に入り、ボールを呼び込んだ上でインパクトするよう指導した。
更にオーバーミスを減少させることができた。
②に対しても同様な手順。
体が大きいため動きすぎて詰まるとした意外なミスが多く見られた。
ボールの軌道、ラケット、肘、肩全てが一直線上になった場合ミスが多いことを説明し、あまり足で大きく動かないように注意した。
出した足の外側からラケットが出るようにし、ボールを呼び込んで前に振らないようにする。
それでもミスを多発する場合の多くはラケットヘッドを水平以下にし、ボールの底を取ろうとする傾向があった。ヘッドを水平以上から入ることでボールの外側を取りやすくなるような指導した。
始めから底を取ろうとすると感覚に頼らざるを得ない、外から入り回外(6/11訂正)で丸め込むようにしてインパクト、それもインパクト直前から回外(6/17訂正)することでボールが飛ばないことを理解させた。
回転量を上げる場合はスイングスピード、スイングスピードを上げるために、肘の屈曲→伸展運動、手首の尺屈運動の使用を薦めた。
また、①のようなバックスイングの取り方を教えたところクロス、ストレート両コースに強いツッツキを送ることができた。
【考察】ツッツキの取り方、バックスイングの固定概念に関して
本症例において注目すべきポイントは以下の二点。
また、オーバーミスする際にバックスイング→打球までの時間が短すぎるためバックスイングの程度が毎度安定しないことにより、前に振る力が強くなる傾向があった。
ツッツキをするなら、バックスイングを完成させた状態で打球点に入り、ボールを呼び込んだ上でインパクトするよう指導した。
更にオーバーミスを減少させることができた。
出した足の外側からラケットが出るようにし、ボールを呼び込んで前に振らないようにする。
それでもミスを多発する場合の多くはラケットヘッドを水平以下にし、ボールの底を取ろうとする傾向があった。ヘッドを水平以上から入ることでボールの外側を取りやすくなるような指導した。
始めから底を取ろうとすると感覚に頼らざるを得ない、外から入り回内(バックツッツキ時)、回外(フォアツッツキ時)で丸め込むようにしてインパクト、それもインパクト直前から回内・回外することでボールが飛ばないことを理解させた。
上記二点においては、これまで言われていた常識的観点を覆すものである。
Ⅰ.ツッツキをする時は底を取る
Ⅱ.バックスイングを直前にとってすぐに打てばスイングスピードが上がる
これらはあっているようであっていないということを解説する。
Ⅰ.ツッツキをする時は底を取る
これは所謂薄く取る感覚を習得できなければならず、いきなりやろうとしてもできるものではない。
手順としてはまず感覚を覚えてからでなければ練習にならないため、ここで息詰まることの方が多い。
言葉通り底を取ればかかるというわけではなく、そこを取る+αの部分の適切な手順を教えてもらうor研究しない限りは難しい。
それよりかは回内外+肘関節屈曲→伸展で感覚に頼らずともすぐに感覚を覚えられるムーブから入り、どういう運動をしたらどういう打球感、どういうボールが出るかを覚えていった方がいい。
Ⅱ.バックスイングを直前にとってすぐに打てばスイングスピードが上がる
これは後ろから前のベクトルが強くなる為にボールが速くなる。
スイングスピードが上がるというよりかは手首の背屈運動が強くなるため、ボールが前に出やすくなり、オーバーミスは増えると考えられる。
これこそ感覚的な表現に頼らざるを得ず、挫折する人間は多いのではないか。
以上二点は卓球界の常識でありながら、できるできないの差が非常に大きいポイントであった。
解剖学的に考察した際、これらの考え方を否定しかつ使わずして理想的なブチ切れツッツキをすることは可能でとって変わられるべきであると考える。
(結語)
Ⅰ.ツッツキをする時は底を取る
Ⅱ.バックスイングを直前にとってすぐに打てばスイングスピードが上がる
上記二点を否定しかつ、解剖学的観点から考察した際、論理的に説明ができ、かつ中学生レベルの知能でもミスをした際に自分で考えることができる「回内or回外+肘の屈曲→伸展+3Hit」を用いたツッツキは指導に非常に有用であった。
これら技術を習得し実戦で使用する際も待つことができるため、全ての回転においても使うことができ有用であると考える。
是非指導の際に「回内or回外+肘の屈曲→伸展+3Hit」を使われたい。
special thanks I先生
コメント
コメント一覧
解剖学や物理学から卓球の事象を読み解き、それらを万人に発信していただけることに感謝しております。
さて、次の点について教えてください。
当記事は前記事「ツッツキの考察する」の内容を指導したものであるのか、それとも当記事頭書の「上回転に対してフォアツッツキと言うとイメージが何もなく、その場で実演させながら」とあるようにフォアツッツキに限定し指導されたものであるのかを教えてください。
また、「指導前」および「指導内容」にある①、②が指し示すものは「対象」の①、②(中学生と大学生)なのか、前記事中の各号(①打球時のベクトル~、②ボールの外側から取る)なのかについても御説明いただければ幸いです。
というのもファオツッツキのことだと思い読み進めていたところ「真下にスイング+回内運動でインパクトする」のところで「?」となったもので(^^;)。私が中ペンなので理解不足なのかとの思いも捨てきれないので不躾ながらコメントさせていただきました。
表現の配慮が足りなくて申し訳ありません。。
まず本記事では対上のツッツキの指導をした内容を考察したものです。始めはフォアツッツキに絞って指導しましたが、より理解しやすいように前記事の内容も踏襲した形でフォアバックからカットに至るまで実演、実験させながら指導しました。実際はバックツッツキにも大きく変化は見られたのですが、対上フォアツッツキがあまりに下手で、バック以上に劇的に改善されたため、フォアツッツキのネタをメインに書いております。
①と②に関しましては本記事における中学生と大学生です。
真下+回内は合ってませんでした、誤植です。。正しくは回外ですね。。すみません。参考動画として以下のものをオススメします。
https://www.youtube.com/watch?v=HJEPXJK0NJQ
共同研究していますフラン(日式ペン)にもフォアツッツキの考察をするように言っておきますのでそちらもご覧ください。
http://takklog.blog.jp/
記事を読ませて頂いたのですが、
この記事内には「回内」の単語が、いま現在の時点で7箇所ありますよね。そのうちの何箇所かは訂正しないと意味が通じなのではないかな…と私は考えたのですがいかがでしょう。私の勘違いでしたらすみません。
全てフォアツッツキとして読めばその通りですが、ぴーろんさんにコメントを頂きフォアツッツキの際の間違いはありましたが、この記事を上げた当初は後半部をフォアツッツキでなくバックツッツキのつもりでかいていた気がします。
如何せんがばがばな記事で申し訳ありません。主語抜けです。。
しかして、バックツッツキは「回内」、フォアツッツキは「回外」ということだけは確かです。
あとはどちらをイメージするかでご自分でわかるかと思いますので、よろしくお願いいたします。
ご質問がありましたら、またコメント頂けると幸いです。
おかげで納得できました!
また何かありましたらよろしくお願い致します。