ちょっとうろ覚え、テキトーな記事ですが。。


(指導対象)
中3の二人。
シェーク裏裏、シェーク裏粒


(テーマ)
以前、「オープンクエスチョンは医学生になら有用かも。」とコメントを頂いたが、
中学生相手でも態度一つ、コミュニケショーンの取り方一つでちゃんと考えて答えをもらえるのではないかと思い、敢えてオープンクエスチョン気味に質問を取りながら指導したらどうなるか検証。

(指導内容~感想)

私の存在を知っていて、3Hit、回内回外を一通り知っている中学生。
顧問が私の先輩であり、以前からこのブログを見て頂いている為大筋を理解しており、上手く説明して頂いているよう。
はじめは指導というよりかは、したい練習をどうぞ、と振ってみた。
短い下→ストップ→ツッツキを打つというネタでやりたい、と言われたため早速いじわるをしてみた。

「中学生の県大会レベルで短いサーブをストップする展開になりうるのか。長いサーブが来たときはどうするのか。」
すると
「長いサーブはフリックとか繋いだりとか「うぇっ」ってする」

「あぁ、「うぇっ」ね。あと「ペロッて」もできる?」

「はい」

もう同じ潮流に居るなとこの会話で理解した。

当初、もじもじしていたし、オープンクエスチョンに対して答えられないのかと思いきやある程度誘導してあげるとしっかり自分の意見を言えた。
根拠のない打法、根拠のないプレーをしていると判断した際はそこで練習を止めて、
「今までバックをする時は何を意識していた?」
「今までフォアフリックする時は何を考えてた?」
「打点はいつもどの辺で打ってた?」
「腰の向きは?」
などなど、いろいろな質問をしてみた。
戦術面に関しては誘導するが、打法・打点の意識に関してはyesかNoかのこたえはさせず、なるたけ頭を使わせることを意識した。
といっても、流石に答え方がわからないと答えようがないから、4択+それ以外の答え方を示し、答えさせた。
すると、それ以外の感覚的な回答もたびたび見られた為、その度にそれはどういうことかひたすら言語化するよう求めた。
ストーリー立てた答えは返ってこないものの、レスポンスが医学生とは段違いに早くて的確。
私は「マジかよ、、、」と軽くカルチャーショック。
それもそのはず、普段教えてる彼らより中学生の方が卓球考えてるし、自分のことが見えている、正直地頭がいいというか頭が柔らかいというか。
(やっぱり偏差値高いだけで勉強できるだけの連中はダメだ、、と自分の境遇を呪い始めさえする。
しかし、この子達が超優秀の可能性もある。指導者の先生も投げやりなことをしない、生徒に真っ直ぐにぶつかる方だし、度ある毎に質問を繰り返し、生徒との意思疎通もし続けてきたからのこの高レスポンスと考えられる。なんてのは冗長すぎるか、、、)


あえて言うなら、一般的には

年齢が高いと頭は良くても体は固くなる
年齢が低いと頭は悪くても体は柔らかい


と思っていたが、今回指導した中学生は

年齢が低いのに頭が良くて体が柔らかい


たぶん、私がいつも教えている後輩達が地頭が良いのに、たまたま体が硬くて、戦術的なことを考えるのが苦手なだけだと信じたい。

しかして、敢えてここで強く言っておきたいのは「体が硬いと思うように体が動かせないため、上達は著しく阻害される。再現性も乏しく、自分の動き方を理解することも難しい。」
とりわけ新たに解説することでもないと思う。





立ち位置、フォーム、打球点、考え方等一つ一つを直していくにあたり、頭のいい医学生に指導するのとほぼ同じような説明で橈屈、尺屈、回内、回外を指導したところ、明らかに中学生の方が理想ムーブを理想通りにできていた。

専門用語ではあるものの、あくまで自分の体を使って理解できることである。
それに瞬間記憶は明らかに中学生の方がいいのかもしれない。
顧問の先生も普段から繰り返し用語を用いて指導していらっしゃるようだし、より深く理解している私が思い出しやすいように介助してあげればより理解が深まったというところか。

3Hitに関してもなんとなく知っているようであったが、全ての技術に一貫して使えているわけではなさそう。

一通りの解剖学用語を用いて覚えさせた後に、一貫したストーリーを意識して全技術のアップデートを図った。

フォア・バック共に前に振らないで入る方法を指導すると同時に、両ハンドの台上ドライブ・チキータで待つ感覚とスイング軌道をマスターさせ、体の向きの矯正を行った。
その後、対上・対下に対してブチ切れツッツキを安定して入れるための待ち方と切り方を教え、より待つ感覚を覚えさせた。
それら全てをマスターしたと確認できた後に、回内式フォアストップを教え、さらに回内式フォアツッツキへと発展させた。

3Hit+PS theoryのシナジーを実感してか知らずか「待てば入る」「打球点は足のちょっと前あたり」「前に振らない」という風に繰り返して呟くようになった。


また、バックドライブの打球点を教える際に実験的に数学的に指導してみることも実践した。

バックドライブをうつ際は、自分の正中線から左右つま先の平行線と直角になるように線を引いたラインにボールが来るように動き、つま先平行戦と正中線の交点が打球点になるようにボールを引きつける。
と少し小難しく言ってみた。
すると自ら線を意識して引いてしっかり理解してくれた。この子達はもともと勉強が得意で、少し数学っぽく言われると好奇心からすぐに覚えられるタイプだったのかもしれない。

「バックドライブの際に肘を出すように」と教えた際にも「なぜだと思う?」と理由を問うた時、答えは間違っていたが、その理由を解説したのち「待つことが大事なんですね」と言うようにもなる。


中学生だから、と多少バカにしていたが、中学生は理解力は決して低くない。頭が柔らかいし、固定概念に縛られていないから、大人に教えるよりもよっぽど簡単だった。

固定概念がない分発想力が豊かなのだろうか、質問にも自由に返ってくる。
答えやすい雰囲気を作ってあげればなおさらで、自由な答えに一緒に考えていくスタイルの方がお互いに何を考えているかわかりやすい。
相手が言いたいことを先読みしてなるたけ例示を増やすよう、1に対して1ではなく3の返答をするように心がけることが大事なようだった。
言葉が出てこないが、イメージは多くあるのが中学生。言葉を多く知っている指導者側が言葉の補助をし良好な関係を保ってあげることがコミュニケーションを円滑にするためには必要か。




はて、
全技術の要点を一通り教え終わった後中学生同士のオールを見ていた。

始め左足前で不安定だったフォアの技術が平行スタンスになり、スイングも前に振るのから上に振るのに変化していた。

「気付いたら平行になってる。フォアが入る!」そんなことをつぶやきはじめたりして。


みんなこうであって欲しいな、そしたら私もどこまでも教えられるのに、と上手くなって嬉しいものの少し寂しく思えてしまった、そんな日のはなしでした。