ミスをしなければ気付くことはない
以前研究の仕方の提案と称して、ミスの考察は大事だと述べた
 http://valsalva.blog.jp/archives/12493539.html
相も変わらず私はミスを続けて、普段打たないような打法を研究してた中でこれまで考えてなかった事象に出会った。
それは日ペンの裏面ドライブの考察をしていた時の話である。
日ペンのグリップは中指、薬指を伸ばすことが多く、裏面では指に当たりやすい。
「俺、指に当たること多いんだよね。XuXinってなんで指に当たらないんだろう」
この命題に対し、私は即座に
「それはグリップ側からインパクトしに行くからだよ。早いラリーでピッチに遅れた際にラケットヘッドから当たりにいった場合、インパクト幅が早い時よりも遅い時の方が指に当たりやすい。一方でグリップから当たりに行った場合、遅れてもボールを寄せた時にラケットヘッド側(スイング後半)で当たるから入りやすい。」
とは言わないが、前半部を答えた。言葉では説明しづらいが、要はグリップ側から入るからインパクトいしやすいといった内容だ。
実際に自分もシェークをペングリップにして裏面を振った際、ぶち抜きもチキータもカウンターもできるし、ほらそうでしょ、とやって示した。

だがそこで大きな疑問が生じた。

「ペンの裏面では当てる場所を考えるのに、シェークのバックではそこまで考えたことは無いな」

実験的にラケットヘッド側からインパクトするのと、グリップ側からインパクトをしてみる。

すると通常はラケットヘッド側でインパクトする為良いボールが入るが、八割くらいの精度。

グリップ側からインパクトするとどうしても手首の掌屈、背屈運動が入ってしまいイマイチ安定して入らない。

だがペンの場合はグリップ側からインパクトするとボールは安定して入り、ラリー中の鬼門であるヘロヘロナックル三連打を強打で全て返すことができていた。

シェーク裏裏の一人が面白い発言をする

「シェークでナックルをどう処理すればいいんですか」

これに関しては私も半ばあきらめていた。明らかに難しすぎるし、打法もよくわからない。そこでペンの裏面のグリップから入る打法の本質研究をした。

多球にて自分もペンの裏面を振り続ける。

そして自分のスイング、また本職のスイングを比較してあることに気付く。

入っている時の面の角度は常に一緒であると。

それも打球直前~打球直後までの面の角度がおおよそ一定であった

前提としてボールの下からラケットを入れ、インパクト後にボールの上にいくのは必要だが。

そうしてある仮説が生まれる

「ドライブ系の技術はインパクト前後で面の移動が起きてはならない。起きない場合に限りボールは安定する」

例えば振り遅れた場合、早く振ってしまった場合、インパクト前後で面移動が起きてしまうようなスイングでは打点がピンポイントとなってしまい、待つスキルがなければ不安定になってしまう。

それゆえ、前回ブログhttp://valsalva.blog.jp/archives/12868626.html
のような待つ癖を付けなければならなくなる。

一方でスイングそのものから面の移動を消して、打球点を点で無く、スイングの幅とすることで当たり判定を大きくする

そうした場合、ボールの下から上のスイングの条件さえみたしていれば打球点は体の前全てとなりうる

こういった運動はシェークよりもペンの方がしやすい。

というのもペンの裏面の都合上、裏面を振りインパクトしようとした際に掌屈・背屈運動が入り辛く、多くは橈屈・尺屈運動のみを使うことができる為だ

フォアも強くて面も安定しやすいとなれば、中ペンが最強というのもうなずけるのではないか



ペンの裏面の条件をシェークでみたそうとした際、
・肩関節の可動制限から前に振り切ることができず、肩・肘を引く運動が必要になる
・スイングから掌屈・背屈運動を消す必要が生まれてくる。

こういった運動がもっとも生まれにくい条件を上げるならば、スイングの前半部でインパクト。言い換えれば、私が考える回転をかける原理がそのまま適応となる。
回転をかける際、前にいく運動が入った瞬間からかかりづらい条件を満たしてしまう。
サーブは顕著にスイング前半部でのインパクト、橈屈運動からニュートラルまでの最中でのインパクトが必須となる。

それ故に前への運動成分を消すように努力する必要がある。


実際にどういったスイングをすべきかといえば、尺屈運動→橈屈運動を面を変えないようにする。その際に肘を落とすようにすれば自然とラケットが前に向くようにする。
その際、前述した回内・回外の要素を背屈・掌屈を少なく入れる事ができれば尚ベストか
 http://valsalva.blog.jp/archives/12229030.html

実際、その場でラケットの面を移動をすることなく、下から 尺屈運動→橈屈運動を意識することでバックハンドは安定して強いボールとなった

対ナックルだけでなく、対上に対しても強くカウンターをすることができた。

この時、引きつけることがベストとしていたが、あくまでこれは我々一般レベルの話。

世界レベルの選手、日本トップレベルの選手はこれに肘の伸展運動を加えながらボールに近づき、我々が待っておこなうことを台の上で行う

よく時吉選手が行うバックハンドカウンターがこの類のものだった。

一方でファンツェンドンは我々の考えに近いバックドライブをする

やはり指導者がペンだというのもあってか、中ペン的なドライブなのかとどことなく思う



今回はナックルの対処法を中ペンの裏面のグリップからインパクトすることからinspireされて考察した


一応最後に一般化してまとめるが

多くは面の移動がインパクト前後で起きると不安定になりやすい

「安定と不安定の境界は、面の変化の場所による」

何故か、と思う人は実験してみて欲しい

なかなか興味深い結果が見られるかと